では、ゴリラ・トラッキング当日の流れを5つに分けて、ゴリラ・トラッキングの大変さを書いてみます。
1.国立公園事務所から歩き出しまで。
ゴリラ・トラッキング当日は、先ず国立公園の事務所にて手続きを済ませ、その後、説明会に参加します。説明会の後で移動を始めます。
ゴリラが国立公園の事務所の近くにいる場合は、事務所から歩き始め、遠いことが分かっていたら、先ず車で移動します。少し車で移動してから歩き始めることの方が多いので、その前提で説明を続けます。
2.歩き出しから国立公園の境界線まで
森の中に車で入ることはできないので、国立公園に隣り合う農地の周辺に車を止めて、車から下ります。前日のゴリラの居場所に基づいて、当日歩き始める場所を決めるため、歩き始める場所は毎回異なります。
国立公園に隣接する農村にお邪魔し、農地や民家沿いの細道を歩きます。この区間は、国立公園内ではなく畑や民家が続く農村で、道があるため、歩きやすい反面、森ではないので、晴天の日は日差しがきついことがあります。
国立公園との境まで来ると、ガイドがここからが国立公園です、と教えてくれます。ゴリラの居場所次第では、農村を通過せずに森に入ることもあります。
3.国立公園の境界線からゴリラの居場所まで
国立公園に入った辺りから、ガイドが先に森に入りゴリラを探しているトラッカーと連絡を取り始めます。取り敢えずは、前日にゴリラを見た場所の方向へ進みつつ、トラッカーからの連絡によって進路を変えます。
国立公園内は森であるため、気温が低く日陰を歩くことが増えますが、農村のそれよりも道が険しくなります。先ずは、国立公園内のトレールを歩き、トラッカーからゴリラ発見の連絡が入ると、その日のゴリラの居場所に向かって歩き始めます。ゴリラがトレール上にいるとは限らないため、最後は道のない密林の中を藪漕ぎをしながら進みます。藪漕ぎはガイドがやってくれます。
ゴリラの居場所の近くまで来たところで、荷物を降ろし、一旦休憩です。
4.ゴリラの居場所にて
休憩を済ませると、皆カバンを一カ所にまとめて置き、カメラや双眼鏡などのみでゴリラの居場所まで少しだけ移動します。今回はそれが目的ではないため、ゴリラと一緒にいる1時間の過ごし方については省略します。
ゴリラが何をしている時にゴリラに出会うかにもよるのですが、1時間ずっと同じ場所に居続けることもあれば、1時間の間に何度か森の中を移動することもあります。ゴリラの移動に合わせ、旅行者も移動します。一カ所にまとめて置いたカバンは、ポーターやレンジャーが持って来てくれますが、ちゃんと持って来てくれているか確認しながら、進んだ方が良いです。
5.下山
ゴリラと一緒に過ごす1時間が終わると下山が始まります。そこからは最短距離で森を出るため、下山の時は登りとは異なるルートになることもあります。ゴリラを見た後でやや放心した状態でひたすら下山します。事故は下山の時に多いので、油断せずに気を付けて歩きましょう。
森から出ると、再度車に乗って、国立公園の事務所まで戻り、ゴリラ・トラッキングの終了です。
上記、さらっと書きましたが、日差しがきつい、雨が降る、移動距離が長い、登り下りが多い、藪漕ぎが多い場合などは、それなりに大変です。熱中症対策に経口補水液、長時間歩くこともあるので間食を持参されることをお勧めします。防止、日焼け止め、サングラスもお勧めです。
続きます。